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世界の大地形 その4

南アルプス山脈は1500万年前から突然ニョキニョキと背を伸ばしてきた山なのです。

その力の源とはいったい何なのでしょうか?

 

地球をゆで卵と考えてみましょう。

まず一番外側に「殻」がありますね。これが地球でいると「地殻」というものになります。この厚さは10kmから20kmです。地球の大きさから見たら、とても薄皮です。

では、ゆで卵の白身にあたるところがありますね。これが「マントル」です。これは温度が高くて、岩石などがドロドロに溶けた状態です。いわゆる火山から吹き出てくる真っ赤な溶岩というイメージです。

そして、黄身にあたるところが、「核」ということです。ここが地球で最も高温となります。

 

地球の内部は熱いのに、表面は冷えている。まさに、出来たてのゆで卵を水の中に入れたような状態です。

表面は冷えていても、中の熱は外へ出たくてたまりませんので、殻のどこか弱いところを見つけて、そこを突き破って飛び出してきます。「地殻」が引き裂かれてしまうわけですね。

さあ、こんなことが地球のアチコチで起こってしまうと、地球全体を覆っていた地殻がビリビリに破れて、何枚かのプレートになってしまいます。しかし、マントルの上に浮くような状態ですから、マントルの動きに合わせてバラバラのプレートは、それぞれ違う方向に動いていくことになります。

ある場所ではプレート同士がぶつかり合い、ある場所では引き離されていきます。あるいは横ズレが起きたりします。

 

このように、地球は何枚かのプレートによって覆われていて、その1枚1枚がそれぞれの方向に動いている、という考え方を「プレートテクトニクス」といいます。

教科書では太文字なっていますね。超重要語句です。

ちなみに、この考え方は突然降って湧いたようなものではありません。

今から100年ほど前に、ドイツ人のウェゲナーさんが「大陸移動説」というものを発表しました。ウワサによると、家で新聞を読んでいた時に、愛犬が飛びかかってきて、ご主人の読んでいた新聞を引き裂いてしまったとのことです。それを見たご主人のウェゲナーさんは、アフリカ大陸と南米大陸の向かい合う海岸線が酷似していて、もともと1つの陸地だったのではないかとの着想を得たらしいです。

もっとも、この大陸移動説には、理論的にうまく説明できないところもあったようで、当時はあまり注目されなかったようです。

ところが、後になって、プレートの動きを考え合わせることで、大陸移動説が俄然注目されるようなりました。それは、現在ではこの考え方が主流となっているのです。

 

新聞紙が破れた発想でいくならば、最初に巨大な大陸があった、それがビリビリに引き裂かれていった、ということになります。その最初にあった巨大な大陸の名前を「パンゲア」というのです。

これがまず2つに分裂します。北側が「ローラシア」、南側が「ゴンドワナ」と呼びました。その後、2つの大陸はさらに細分化され、かつプレートの動きに乗って地球の上を動き回って、最終的に現在の場所に落ち着いている、というわけです。いや、落ち着いているように見えて、現在も移動中なのですね。

 

 

ここ一句

 

君が好き 僕が白身で 黄身を抱く

(これは私がどこかで聞いたことのあるネタですので、完全にパクリです、悪しからず)

 

ではでは